CCCマーケティング、2022年5月 「食」をテーマにした産業動向レポート

CCCマーケティング、2022年5月 「食」をテーマにした産業動向レポート

本レポートは、CCCマーケティング株式会社がT会員にサービス提供している家計簿アプリ「レシーカ」ユーザー(約5万人)のレシートデータと、CCCマーケティング総合研究所による全国主要企業へのヒアリング調査に基づき、独自の視点で「食」業態を中心としたレポートをお届けします。

急増する効率重視の無人販売業態

今年は全国で行動制限のないGWとなり、全国的に流動が大幅に上昇し、苦戦が続いてきた外食も大幅に客数を伸ばしました。営業時間を短縮していたショッピングモールもコロナ禍前の営業時間に戻すところも増え、さまざまな立地で利用客数は回復傾向を示しています。利用客数が増加傾向にある中で、多くのリテイルが頭を抱えているのが店舗人員の確保です。通常の営業を維持することが難しかった外食業態ではパート・アルバイトを圧縮した営業が長く続いてきました。先行き不透明な中で人員の確保は後回しになる傾向が強く、利用が好転する現在も店舗人員の確保が進まず利用客数を制限しながら営業している外食店も少なくありません。コロナ禍で制限された営業を続けてきた外食業界では、この間にオペレーションの見直しが進み、配膳ロボットの導入など、少ない人手でも営業できる体制構築を進める動きも出てきています。

外食店では店舗人員の圧縮に向け、レジ・精算業務を機械化する動きが広がってきましたが、コロナ禍でオーダーも人員接触を抑制する動きが急速に拡大しました。大型店舗ではタッチパネルオーダーが一般化していますが、小規模店においてもQRコードを読み込んで、利用者が自分のモバイルを使ってオーダーするセルフオーダーシステムを採用する店舗が増えてきています。配膳ロボットも進化し、導入初期にあった下げ膳だけでなく、出来上がった商品をテーブルまで運び、利用者にピックアップしてもらう形まで踏み込んだ利用が増えており、人件費の圧縮と運営の効率化はさらに一段と進んできています。

こうした店舗サービスの見直しはさらに進化した業態開発にまで及んでいます。食品の無人販売店舗が全国で拡大傾向にありますが、中でも急速な店舗拡大となっているのが「無人餃子販売店」、「無人弁当販売店」です。餃子はコロナ禍で需要拡大したメニューの一つで、冷凍食品、中食、外食のいずれも好調な動きで推移しています。こうした需要の底堅さと冷凍食品展開しやすい点が背景となり、無人餃子販売店は店舗数を急速に伸ばし、今では全国で500店を突破し、出店エリアも拡大傾向にあります。

一方、「無人弁当販売店」は近隣にレストランなどを営業する店舗が、無人でテイクアウトのみに対応する店舗をサテライト展開しているケースが多くみられますが、直近では無人販売を前提としてセントラルキッチンですべて製造し、周辺店舗に配送する形を採る企業も出てきています。このような無人販売店は多くがコロナ禍で通常の営業が困難になった外食企業が経営しているケースが多く、“外食の中食化”の取り組みの一つと言えます。

無人販売店はその安全性などが懸念されてきましたが、今では携帯電話での登録入店にするなど、安全な商品提供が維持できる仕組みづくりも進んでいます。デジタル活用により今までは実現出来なかった店舗営業スタイルも可能になっており、今後も新たな業態開発は多様な形で進んでくるでしょう。流動が回復する中、次世代型の飲食業態として無人販売が定着していくか注目されます。

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